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May 4, 2012 - Thank you to everyone who has been visiting. I plan to update weekly now so be sure to check back every Monday for a new crazy cute character! Requests are very welcome and so far Mamegoma, Rilakkuma, and Nyan Nyan Nyanko have been requested and are in the process.... please be patient as there is a lot of information about them! Please keep spreading the word about the cuteness of San-X!!!

Hello Kitty wo Okoete


ハローキティを越えて
近代の日本社会とキャラクターグッズの研究

 多くの日本人は絵が好きである。例えば、日本美術史に出てくる浮世絵や木版画は有名である。絵と言えば、キャラクターグッズ市場の中でも顕著な現象が起こっている。日本でもお馴染みのディズニーキャラクターばかりでなく、テレビや本の中にまで登場するキャラクターまでもが人気を集めている。さらには、会社のマスコットキャラクターまでもが人気になってしまった。そして、様々な人が映画やマスコットキャラクターグッズを買う一方で、新しいキャラクターは次から次へと市場に登場している。
 「ハローキティ」というキャラクターを聞いたことがある人も多いのではないだろうか。しかし、ハローキティを作っている会社について全く知らない人もまた多いように思う。ハローキティが生まれた時、映画やテレビ、また書籍などでの販売促進がなかったからかもしれないが、実は株式会社サンリオという会社がハローキティを始め450種類ものキャラクターデザインを行っている。そして、同じようなキャラクターグッズをデザインする競合他社もある。例えば、サンエックス株式会社や株式会社カミオジャパン、そして株式会社クーリア等がそれらの一例である。
 キャラクターには三つのタイプがある。まず、映画やテレビ、そして本などの中に登場するキャラクターがあり、次に会社のマスコットキャラクターがある。最後に、全く新しいタイプがグッズ用キャラクターになり、ハローキティはこのタイプに属している。キャラクターグッズは時々「ファンシーグッズ」とも呼ばれている。表面上の容姿だけで物語性のないグッズ用キャラクターは、それらのグッズを見る人や買う人が独自にキャラクターの性格を決めることができ、こうした特徴が人気の秘訣なのだろう。
キャラクターグッズブームが起きたきっかけとしては、1970年代から1980年代における日本の文化的な背景があるばかりでなく高度経済成長を反映したいくつかの要因がある。高度経済成長を伴う経済的な繁栄の中で、多くの人が「かわいい」ものを嗜好するようになった。こうした状況の中で、サンリオは市場の需要を見極め、日本の贈答文化にも適したハローキティグッズの生産・販売を始めるようになった。山梨県出身の創業者である辻信太郎が「山梨シルクセンター」(1973年にサンリオに社名変更)を設立し、イチゴや花柄をあしらった商品を開発するよう依頼を受けたのだった。辻は当初イチゴのデザインを気に入ったが、キャラクターデザインの方がいいと判断し、グッズ用キャラクターを開発した。その時、日本人が一番好きな動物が犬や猫や熊であったため、最終的に猫のキャラクターを採用することにしたということである。
サンリオの「ハローキティ」(1974年の最初デザイン) サンエックスの「ピニームー」
  競合会社がサンリオの先例を倣うのには然程時間はかからなかったと言われている。1932年に個人営業チダ・ハンドラー(1973年にサンエックス株式会社に社名変更)として創業した千田杏三は、1987年に「ピニームー」という熊のキャラクターを開発し、サンエックスとしては初の大ヒット商品を世に送り出した。後に、サンリオもサンエックスも多くのキャラクター製造会社と競争を展開することとなるが、これまでサンリオが最も人気のあるキャラクターを生み出し続けている。
何故、日本人はそれほどまでにキャラクターグッズが好きなのだろう?
いくつかの理由が考えられるが、なかでも社会的コミュニケーションの確立やアイデンティティーの創造、そして現実逃避が日本人の心理に深い影響を与えているのではないだろうか。意思伝達を図るという意味では、友人達とキャラクターグッズを交換し合えば、言葉が多くなくとも社会的コミュニケーションの確立したことになる。また、キャラクターグッズに洋服等のアクセサリーを付けることにより、アイデンティティーを創造することも可能である。
しかし、日本人がキャラクターグッズを好む最大の理由は現実逃避ではないだろうか。例えば、職場で溜まるストレスや重圧に対し、「癒し」を求めてキャラクターを頼る人も多いようである。同様に、感情の捌け口としてキャラクターグッズに依存し、喜怒哀楽を分かち合う人も多いのではないだろうか。ある記事によれば、一人の女性が結婚ではなく仕事を選択し、人生の伴侶との生活を望むのではなく、キャラクターグッズとの生活を楽しんでいるということである。同僚と同じように仕事をしなければ後ろ指をさされるので、彼女は残業をするそうだが、長時間の仕事を終えた後、家でキャラクターに癒される日々を送っているそうである。日本が先進工業国となり生活が豊かになった一方で、ライフワークバランスがとれない多くの人々が現実逃避をしてしまうのではないだろうか。
サンエックスの「おむすびやさん」
キャラクターグッズは日本だけに留まらない。外国にもあるのである。しかしながら、アメリカを例にとれば、人々はファッションのためにキャラクターグッズを買う傾向がある。キャラクターグッズの用途は異なる文化においても様々であるが、日本国外での人気はサンエックスのキャラクターよりサンリオのそれらの方が好まれているようである。例えば、サンエックスは、おにぎりや餅、そして温泉などをモチーフにしたキャラクターを販売している。これらのキャラクターは、外国人には分かりにくいのではないだろうか。これは、サンエックスのキャラクターに日本特有のテーマが反映され過ぎていて、世界の人々には受け入れられにくいと解釈できるのではないだろうか。故に、サンリオの単純な動物キャラクターの方が世界市場では人気があるのである。
「マシマロ」 「プッカ」と「ガル」
日本では市場競争においてサンエックスがサンリオを追いかける一方、韓国においては多くのキャラクター製造会社がキャラクターグッズビジネスに参入し、独自の商品開発を進めている。結果、1999年に兎をモチーフとした「マシマロ」というキャラクターが出現した。また、2000年には「プッカ」という中国の女の子キャラクターも登場した。
以上の様に、近年、キャラクターグッズ用キャラクターは人々の間でとても親しまれるようになった。たぶん、物語がないばかりでなく、企業広告の道具にならないところに、キャラクターグッズの魅力があるのではないだろうか。

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